TOPコラム染料・ピグメントの安全性

安全性

アートメイクの染料(ピグメント)の
安全性と成分を徹底解説

「皮膚の中に直接入れる染料は体に害がないの?」「将来、変色したりしない?」——アートメイクを受けるにあたって、多くの方がこの疑問を持ちます。数年にわたり肌の中に残るものだからこそ、染料の成分や安全性について正しく知っておくことが大切です。医療アートメイクで使用される染料の主成分、世界的な安全基準、MRI検査への影響までを正直に解説します。

1. アートメイクの染料(ピグメント)を構成する主な成分

アートメイクで使用される着色剤は「ピグメント(Pigment)」と呼ばれます。主に「着色成分(顔料)」と、それを肌に馴染ませるための「ベース液体(水分・グリセリンなど)」で構成されています。着色成分には「無機顔料」と「有機顔料」の2種類があり、部位によって使い分けられています。

① 無機顔料(インオーガニックピグメント)— 眉・アイラインに主流

主成分は酸化鉄(黒・赤・黄)二酸化チタン(白)。ファンデーションやアイシャドウなど日常の化粧品にも使われる、非常に安全性の高い鉱物由来の成分です。

  • メリット:アレルギー反応を起こすリスクが低い。ナチュラルで落ち着いた発色(茶・グレー系)に仕上がる
  • デメリット:微量の金属成分を含むため、MRI検査時に要申告(詳しくは後述)

② 有機顔料(オーガニックピグメント)— リップに多く使用

有機顔料は炭素を含む化合物から作られ、主にリップアートメイクなど鮮やかな発色が求められる部位で使われます。

  • メリット:発色が鮮やかでカラーバリエーションが豊富。くすみのないピンク・赤を表現しやすい
  • 注意点:無機顔料に比べ、体質によってはアレルギー反応を起こす可能性がわずかに高い。信頼できる医療メーカーの製品を選ぶことが重要

「オーガニック顔料 = 植物由来・100%安全」ではありません。アートメイクにおける「オーガニック」は「有機化合物」の意味であり、植物性であることは意味しません。

2. 世界的な安全基準(FDA・CE)の重要性

日本の厚生労働省によるアートメイク染料の個別認可はまだ整備途上です。そのため、多くの医療アートメイククリニックでは、アメリカやヨーロッパの厳しい安全基準をクリアした医療用ピグメントを、医師の責任のもとで輸入・使用しています。

クリニック選びの際は、以下の基準を満たした染料を使用しているかどうかを確認しましょう。

アメリカFDA(米国食品医薬品局)認証

FDAはアメリカの政府機関で、食品・医薬品・化粧品の安全性・有効性を厳格に審査しています。「FDA認可の成分を使用」「FDAの基準をクリアした工場で製造」されたピグメントは、世界的に最も高い安全基準を満たしています。

ヨーロッパCE認証(REACH規則)

EUの安全基準を満たした製品に付与されるマークです。欧州は化学物質リスク管理(REACH規則)において世界で最も厳しい基準を設けており、発がん性物質や有害な重金属が含まれていないことが証明されます。

違法サロンの危険な染料にご注意を
医師のいない安価なサロン等では、タトゥー用の安価なインクや成分不明の粗悪な染料が使われているケースがあります。これらには有害な重金属(鉛・カドミウム・水銀など)が含まれるリスクがあり、激しいアレルギーや将来的な色変化トラブルの原因になります。必ず「医療機関内」での施術を選んでください。

3. 「MRI検査が受けられなくなる」は本当?

アートメイクをするとMRI検査が受けられなくなる、という話を耳にしたことがあるかもしれません。結論から言うと、現代の医療アートメイクであればほとんどの場合、問題なくMRI検査を受けられます。

なぜこの噂が生まれたのか

MRI検査は強力な磁場を使います。昔の染料には金属含有量が多いものがあり、以下のリスクが指摘されていました。

  • 金属が急激に熱を持ち、施術部位が火傷するリスク
  • 金属が磁場を歪め、検査画像が乱れて正確な診断ができなくなるリスク

現代の医療用ピグメントの対応状況

現在の医療用ピグメントは、テクノロジーの進化により金属含有量を極限まで低減しています。通常のMRI検査で火傷を負うリスクは限りなく低い水準です。

安全に検査を受けるための手順

  • MRI検査の問診票「アートメイクの有無」欄に必ずチェックを入れる
  • 検査前に技師へ「○年前に医療クリニックで眉のアートメイクをしました」と申告する
  • 検査中に違和感を感じた場合はブザーで知らせる

まとめ

染料の安全性 3つのポイント

  • 主成分は日常の化粧品にも使われる「酸化鉄」「二酸化チタン」で安全性が高い
  • FDA・CE認証など欧米の医療安全基準をクリアした染料を使用しているか確認する
  • 事前の申告を行えばMRI検査も受けられるケースがほとんど

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